シルナイロンパッチでシルナイロン製のタープを補修する

ギア エイドのシルナイロンパッチでシルナイロンのタープを補修メンテナンス:キャンプ / 野宿
ギア エイドのシルナイロンパッチでシルナイロン製のタープを補修

穴を開けてしまったシルナイロン製のタープをGEAR AIDのシルナイロンパッチで補修したので備忘録も兼ねて記述する。

シルナイロン製のタープ補修までの経緯

シルナイロン製のタープ Swing Tarpに穴を開けてしました。

FREELIGHT Swing Tarp 試し張り
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穴といっても画像の通りほんの小さなもので位置も端の方なのですぐにどうということはないがほっておくと穴が広がらないとも限らない。

そこで補修方法をタープの製造元FREELIGHTに問い合わせたところ

位置や大きさ状況次第だが
一番確実なのは補修布を縫い付ける
本当に小さな穴ならシルネットを盛って留める

といった感じのアドバイスを頂く。

補修布の縫い付けまでする必要は無いだろうしそもそも縫い物なんて小学校の家庭科の授業以来まともにやったことが無い。

ちなみに補修用の端切れが必要な場合はFREELIGHTに切手を貼った返信用封筒を送ればもらえるとのこと。素晴らしいアフターサービスだ。

今回の穴はおそらく「本当に小さな穴」に該当すると思うのでシルネット(現 シームグリップ+SIL)を盛るのが良いと思うがかなり余ってしまいそうだ。

一旦フタを開けたら長期保存は難しいだろう。
ちょっともったいない気がする。

他に思いつく簡単な補修方法は貼るタイプの補修シートを使う方法。

ただナイロンにシリコンを染み込ませて作られるシルナイロンは通常の貼るタイプの補修シートは張り付かない(シリコンが接着剤を弾いてしまう)。

そこでシルナイロン用の補修シートが売られている。

これなら使わなかった分は取っておけるし出先で穴が空いた場合の補修にも利用できそう(出先でシームグリップを盛るのはちょっと難しそうだ)。

シルナイロンパッチについてはFREELIGHTも使い物になるかわからないとのことだったが駄目だったなら剥がせばいいだけなのでとりあえずやってみることにする。

シルナイロンパッチの購入と使用方法の確認

シルナイロンパッチ、今回はAmazonにて1,386円で購入。

裏面の使用方法。

シルナイロン以外にもナイロンやビニール、ゴムなどにも貼れて貼った後すぐに使用可能らしい。

使用方法は汚れをるとか角を丸くしろとかよくある要領が書いてある。

他に気になる点はあくまで応急的な処置らしい。

FREELIGHTと同様GEAR AIDもシームグリップ+SIL(旧シルネット)での補修を勧めているようだ。

シルナイロンパッチを使った補修作業

補修箇所の汚れを落として乾かす

補修箇所の脱脂洗浄はティッシュに燃料用アルコールを染み込ませて行った。

燃料用アルコールに使われるメチルアルコールは飲料用や消毒用のアルコールに比べ毒性が強いので洗浄用にあえて使うものではない。
今回はアルコールバーナー用に使っているものが手元にあったので洗浄用に代用。

シリコンはアルコールにひたすと10~15%程度膨張するらしいが乾けば元に戻るそうだ。

ゴシゴシこすった影響で若干穴が大きくなった気がする(アルコールの影響もあるかも?)。

タープとして張る分には問題なさそうだが擦れたりすると徐々に穴が広がって行きそうだ。

見た感じでは溶けたり膨張したりはしていないようなので燃料用アルコール(メチルアルコール)をシルナイロンの脱脂洗浄に使うぐらいでは問題なさそうだ。

アルコールを使ったので乾燥させる時間はほとんど必要ない。

パッチを適当な大きさに切り角を丸くカット

シルナイロンパッチを補修箇所にあてて切り取るサイズを計る。

適当な大きさに切り取り角を丸くカットする。

出先で補修する場合の練習ということでビクトリノックスのハサミで切ってみる。

パッチを補修箇所に空気を抜きながら張り付ける

使用方法の説明書きでは

③裏紙を剥がして補修箇所に中心から外側に向けて空気を抜きながらはりつけてください。

と書いてあったが貼り付けるパッチが長方形なので端の方から裏紙を剥がしながら張ることに。

空気が入らないように端の方から抑えながら徐々に貼っていく

空気が入らないように端の方から裏紙を剥がしつつ抑えながら徐々に貼っていく

パッチの上から強く押し付ける

仕上げに圧着する。

普段ツーリングで使う道具の中になにか使えそうなものは無いか探して見つけたマグカップとスプーン。

主にマグカップの底でグリグリと圧着する。

反対側からもパッチを貼り付ける

同じ要領で反対側からもシルナイロンパッチを貼り付ける。

以上で補修は完了。

補修後にタープを張ってみる

補修してから数日後にタープを張る機会があった。

補修箇所が日の光に透けてよく分かる。

使い込んでるぜ~~~って感じで悪くない。

よく見ると若干よれて筋が出来てしまっている。

すぐに剥がれるものではなさそうだが端をつまんで剥がそうと思えばわりと簡単に剥がせそう、といった程度の張り付き具合。

いつまで持つかはわからないがGEAR AIDの言う通りあくまで応急処置というとこか。

しっかりとした補修についてはひとまず様子をみてから考えることにする。

応急処置としては問題なく使えそうなので余ったシルナイロンパッチはシートバックに入れて常備することにする。

今回活躍したアイテム

下記リンクから買ってもらえるとサイト運営費(主にサーバ代)の足しになるのでよかったら。

Gear Aid シルナイロンパッチ

シルナイロン用の補修シート。
一般的な補修シートはシルナイロンには貼りつかないのでシルナイロンを補修する場合はシルナイロン用のものを使う必要がある。

通常のナイロンの補修シートに比べると粘着力は落ちると思うのでシルナイロン以外の補修にはそれ用の補修材を使ったほうがいいだろう。
GEAR AIDもあくまで応急処置用と説明している。
とはいえ使ってみた感じではすぐに剥がれてしまうものではなさそうだ。

今回は使わなかったが通常のナイロン製の補修シートもシートバックに入れて常備している。
ナイロン製のジャケットやバッグだけでなくグランドシートやスリーピングマットなどの補修や補強にも使える。

KAWAGUCHI 補修シート シールタイプ

ナイロン製の補修シート。

テントやグランドシートの応急処置としてガムテープが利用されることが多いが、ナイロン製の補修シートを使った方が出来栄えだけではなく強度や耐久性の面でも良好に補修できるケースが多い。
アイロンを使うタイプの方が強固に接着できるがツーリング先での補修なら貼りつけるシールタイプが便利。

IPA アルコール 99.9%

脱脂洗浄の方法は色々あるけど脱脂作用が強くすぐ乾くIPA(イソプロピルアルコール)を使うのが簡単。

目に見える汚れを落としたらIPAをウエスなどに付けて拭き上げ脱脂洗浄する。
アルコールに溶けたり色落ちしたりするものもあるので注意は必要。
シリコンはアルコールに強くも弱くも無いと言ったところなので消毒用アルコールと同程度(50~80%)の濃度まで水で薄めて利用したほうが良いかもしれない。

汚れがひどい場合はIPAを使うよりも中性洗剤でしっかり洗うほうが良いと思う。

IPAは消毒用アルコール(エタノール)よりも脱脂作用が強いらしいので肌が弱い人はゴム手袋を利用するなどしたほうがいいかも。

燃料用アルコール

燃料用アルコールにも脱脂作用はある。

アルコールバーナーなどで燃料用アルコールを利用している人は一考する価値はあると思う。

ただ、燃料用に利用されるメチルアルコールは飲料用や消毒用のアルコールに比べ毒性が強いので使用は自己責任で。

VICTORINOX スイスライト

キャンプやツーリングでテープ切ったりヒモ切ったりちょっとした作業に便利。

アウトライダーとかもっとデカイやつ持って出ても結局こっちのハサミとナイフを使っていたりする。
LEDライトはサイズの割に明るくて見やすい。

 

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