セロー250(ツーリングセロー)オイル交換のメモ書き

メンテナンス:セロー250
セロー250オイル交換

自分自身の備忘録も兼ねてセロー250のオイル交換について記述する。

部品番号や締め付けトルクは2014年式のセロー250のものです。
自分のセローの年式に合うかはヤマハのサイトなどで確認して下さい。
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オイルとオイルフィルターの交換タイミング

セロー250の取扱説明書によると

オイルは3,000km走行後または1年で交換

オイルフィルターは9,000km走行で交換

となっている。

オイルフィルターの交換はオイルを3回交換するごとに行えば良い計算。
ただ世間ではオイルを2回交換するごとにフィルターも交換する人が多いようだ。

必要な道具と消耗品

使用する工具

  • 14mmのレンチ(オイルフィラーキャップ用)
  • 12mmのレンチ(ドレンプラグ用)
  • 10mmのレンチ(純正アンダーガードを付けている場合)
  • 5mmの六角レンチ(オイルフィルターを交換する場合)
  • トルクレンチ(10~20Nの範囲を計れるもの)
  • ゴム手袋
  • ウェス(使い古しのタオルや穴の空いたシャツなど、キッチンペーパーでもよい)

消耗品

  • オイル(フィルター交換時は1.3リットル、交換しないなら1.2リットル)
  • ドレンプラグのガスケツト(部品番号: 90430-12213

オイルフィルターを交換する場合は下記も必要

  • オイルフィルター(部品番号:5D3-13440-02)
  • Oリング大(部品番号:93210-54175
  • Oリング小(部品番号:93210-07135
オイルフィルターとOリングはYAMAHA純正がおすすめ。
社外品も売られているけど余りいい噂を聞かない。
ドレンボルトのガスケツトを2、3回使いまわす人もいるようだがガスケツトの潰れ具合が締め付けトルクに影響したりもするようなので純正ガスケツトを毎回交換するのが無難だと思う。

作業手順

純正アンダーガードが付いている場合は取る。

ギアをニュートラルに入れてエンジンをかけてオイルを温める。

冷えた状態のオイルは粘度が高く抜き取りづらいので温める。
エンジンがほんのり温かくなれば十分。
なれたらエンジンをかけてから作業を初めると時間を節約できる。

エンジンの下にオイル受けを置く。

エンジンがまだかかっていたらエンジンをストップする。

オイルフィラーキャップをユルめておく。

オイルフィラーキャップを先にユルめておく

オイルを抜いた後に万が一フィラーキャップがユルまないとオイルを入れることができなくなる(≒自走できなくなる)のであらかじめフィラーキャップをユルめておく。
ホコリやボルトなどが入らないようフィラーキャップはユルめるだけで車体に付けておく。

ドレンボルトをユルめるて外す。

オイルが抜けるまで待つ。

オイルフィルターの交換時期がきている場合はオイルフィルターをOリングと合わせて交換。

オイルフィルターのカバーを止めているボルトのシメ付けトルクはそれぞれ10N。
トルクレンチで10Nや20Nといったトルクを設定してシメるとかなり軽く感じると思う。
トルクレンチを使わない場合はシメすぎに注意。

オイルを注入する。
オイルフィルターの交換をしない場合は1.2L、交換する場合は1.3Lが規定量。

なれないうちはオイルジャッキなどで事前に計量してから入れる。
なれてきたらちょいちょい点検窓を確認しながらオイル容器から直接入れる方が楽で早い。

車体を水平にしてオイル点検窓からオイルが規定量か確認する。

オイル点検窓

点検窓からオイル量を確認

規定より少ない場合はオイルを足す。
多い場合は灯油用のスポイトなどを使ってオイルを抜く。

ドレンプラグをシメる、トルクは20N。

レンチの頭をしっかり抑えながら回す。
トルクレンチを使う場合初めは15N、次は20Nにセットし2段階に分けてシメる。
15Nでシメた後、20Nでシメる時にボルトが1/4回転以上回るような場合は何らかの異常があるのでシメ付けを中断する。

ドレンボルトとオイルパンどちらもナメやすいので注意。

セローのクランクケースと一体になったオイルパンはアルミ製(バイクは大体そう)。

セロー250のクランクケース

セロー250のクランクケース YAMAHAパーツリストより

意外とデリケートで壊れやすいのでトルクレンチを使っていても過信せずちょっとでも異常を感じたら作業を中断してボルトやオイルパンの状態を確認したほうがいい。

オイルフィラーキャップをシメる、シメ付けトルクは10N。

エンジンをかけ3~5分ぐらいアイドリングしドレンボルトやオイルフィルターのキャップからオイルの漏れやにじみがないことを確認。

オイル点検窓からオイル量を確認する。

規定より少ない場合はオイルを足して調整する。
多い場合はスポイトなどで抜いて調整する。

オイルの廃棄方法

馴染みのあるガソリンスタンドで処理してもらう。
ガソリンスタンド以外にもバイク屋や車のディーラーなどでも処理してもらえることがある。

廃油処理箱に入れてゴミの日に捨てる。
レジ袋やビニール袋を3~4重にして中に新聞紙や使い古しのウェスなどオイルを吸うものを入れて代用することもできる。

オイルは回収対象のゴミではない場合が多いと思うが紙や布に染み込ませた状態なら回収して貰える場合もあるので事前に確認しおく。

商品紹介リンク

下記リンクから買ってもらえるとサイト運営費(主にサーバ代)の足しになるのでよかったら。

東日製作所 トルクレンチ MTQL40N

5~40Nのワイドレンジをカバーするトルクレンチ。
これとMTQL140Nがあればセロー250で使われているほとんどのネジのトルクに対応できるはず。
サービスマニュアルを読むと締め付けトルクが2Nのネジがいくつかあるがエンジン内部の部品でも無い限り手トルクで十分だろう。

SIGNET 1/4 38PC ソケットレンチセット

シグネットの差込口が1/4インチ(6.35 mm)のソケットセット。
1/4は軽くてコンパクトでバイクの整備以外にちょっとしたDIYにも便利。

14mmのソケットまで入っているのでとりあえずオイル交換ぐらいは自分でしようかなと言う人におすすめ。
一般的に初めて買うソケットセットは1/4より一回り大きい3/8を進められると思うけど個人的にバイクの整備で3/8は中途半端で持て余す場面が多いと思う。

ニトリルゴム手袋

ニトリルゴム製の手袋はシンナーやオイルに強く手にフィットして作業しやすい。

ネット通販ではまとめ買いが基本なので大量に使うあてがないならホームセンターなどで買った方が割安かもしれない。

AZ MEB-012 10W-40

Azの廉価なオイル。
安すぎて躊躇するレベルだが問題なく使えている。

以前はMEO-012として販売されていたがモデルチェンジしたようだ。

AZ MEC-018 10W-40

Azのグレードの高いオイル。
MEB-012の前に入れていたオイル。以前はMEG-018 という名前で売られていたがモデルチェンジしたようだ。

あまり安いオイルを入れるのも精神衛生上良くないのでこのぐらいの値段のオイルを入れておくのが安心かも。

モデルチェンジ後の値上がりでおすすめのオイルとは言えなくなったかも。

AZ MES-002 10W-40

Azのオフロード向けという位置づけのオイル。

Azのサイトに書かれた説明を読んでも何がどうしてオフロード向けなのかはよくわからないがオフロードバイク乗りとして気にはなる。

廃油処理箱

廃油処理箱。自治体によってはこのまま捨てられる。
レジ袋やビニール袋を3~4重にして中に新聞紙や使い古しのウェスなどオイルを吸うものを入れて自作できるけど手間かけるのが面倒な人は利用してもいいかも。

これに染み込ませても自治体によっては捨てられない場合もあるので注意。

オイルドレンパン

タンク形状の廃油受け。
ガソリンスタンドやディーラーに捨ててもらう時に便利。

これに溜めておいて適当なタイミングで捨ててもらいに行けばいい。
ただ、バイクのオイル交換しかしない場合は容量的に持て余すかも。

ヤマハ純正 ドレンボルトのガスケット

ドレンボルトのガスケット(ワッシャ)。
社外品も使ったことあるけどガスケットの潰れ具合でドレンボルトの締め付け具合も変わってきたりするらしいので純正を使うようになった。

ヤマハ純正 オイルフィルター 5D3-13440-09

セロー250用のオイルフィルター

オイルフィルターのO-リングは同じセロー250でも古い年式は商品番号や使う個数が違うかもしれない。

ヤマハ純正 O-リング 93210-54175

オイルフィルター用のO-リング 大。

ヤマハ純正 O-リング 93210-07135

オイルフィルター用のO-リング 小。

 

ヤマハ純正ドレンボルト

一見しょぼい作りで実際しょぼくてナメやすいドレンボルト。
いいとこなしに聞こえるがオーバートルクでオイルパンぶっ壊す前にボルトの方先にナメてくれて助かった事がある。

ナメたドレンボルト交換とキジマのワイヤーロックドレンボルトを使わなくなったワケ
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