チェーンクリーニングについて
ブログやユーチューブで紹介されている一般的なチェーンクリーニングは下記のような方法だと思う。
- チェーンクリーナーをチェーンに吹き付ける
- ブラシでゴシゴシこする
- 汚れをウェスで拭き取る、または水で流す
- 上記を繰り返す
- チェーンルブをチェーンに塗布
細かい違いはあるだろうけれど大まかには上記のような作業になると思う。
結構頻繁に行わなければならない作業の割に手間がかかる。
俺はめんどくさがりなので
- チェーンの清掃と注油をサボる
- チェーンが錆びてOリングが切れる
- チェーンが伸びる
- チェーン交換!
- チェーンの寿命が縮んだ!!(気がする)
- やっぱりチェーンの清掃と注油は必要だ!!!
- はじめに戻る
といったことを繰り返していた。
「サボる→後悔する」を繰り返してたどり着いた怠け者がなんとかサボらずやる気になるお気楽チェーンクリーニングの方法を記したいと思う。
お気楽チェーンクリーニング
準備する道具について。
- ウェットタイプのチェーンルブ
- ウェス(使い古しのタオルなど)
以上
まずサラサラしたウェットタイプのチェーンルブを用意。
とろーっとした高粘度タイプはあまり向かない。
粉っぽいドライタイプはダメ。
チェーンルブをチェーンに吹き付ける。
古いルブや汚れが浮いてくるのでウェスでゴシゴシ拭き取る。
汚れのついたウェス。
チェーンの状態を確認(回転しないローラーがないか、切れたOリングがないかなど)しながら拭き取るといいだろう。
きれいになったチェーン。
もう一度チェーンルブを吹き付ける。
表面にテカテカ浮いているルブを10分から一晩ぐらい時間をおいて落ち着かせた後にウエスで拭き取る。
終わり。
清掃注油後に5キロほど走行後。
ズーム
元の汚れ次第ではあるのだが、チェーンルブを吹付けて清掃1回、再度吹き付けて10分後に拭き取りでこのぐらいにはなる。
チェーンクリーナーを使ってブラシなどでゴシゴシ丁寧に清掃した場合に比べれば仕上がりは汚いかもしれないが手間の割にはまずまずだと思う。
また、チェーンクリーナーやブラシがOリングにダメージを与える可能性を心配する必要も無い。
見た感じで汚れが目立ってくるかOリングまわりが乾いてきた頃に上記作業をやってる。距離的には200~500kmぐらいだろうか。
距離にやたら幅があるのはルブの種類や雨の中やオフロード走るか走らないかでかなり変わってくるからだ。
やっぱオフ、特に泥の中とか走るとあっという間にチェーンが汚れてしまう。
汚れがひどい場合もローラーの回転が阻害されない程度まで汚れが落ちたらそれ以上無理に落とそうとはせず走行してルブが乾いたら清掃を繰り返していればそのうちキレイな状態になってくる。
おすすめのチェーンルブ
AZ BCL-005 チェーンルブスプレー セミウェットセミウェットタイプのチェーンルブ。
コスパを生かしてチェーンクリーナーの代わりにも使える。
Amazonだとやたら高いことがあるんで楽天かYahooのAz直営店で買うのが良いと思う。
定価のチェックはAzのサイトで行うのがいいかな。
ポイントいらないならそのまま買っても良いかも。
AZ BCL-005 70ml
AZ BCL-005の70ml版。
小容量な分コスパは落ちるけど小さいから車載に便利。
ワコーズ CHL チェーンルブ
ワコーズのウェットタイプのチェーンルブ。
値段がAZ BCL-005に比べると圧倒的に高いけど性能は折り紙付き。
こいつをチェーンクリーナーの代わりに使うのはあまりにもコスパが悪いのでBCL-005などで汚れを落とした後で仕上げに吹くのがいいだろう。
AZ B1-010 バイクレース用チェーンルブ ロングライフ 110ml
AZ B1-010 高粘度タイプのルブ。
高粘度な分よく持つがチェーンが汚れやすい。
チェーンの一コマづつ垂らして行くタイプなのでスプレータイプに比べるとちょっと面倒くさい。
コンパクトなので車載するには良いかも。
粘度が高いからチェーンクリーナーの代わりにはならない。
その他雑感
余分なルブの拭き取りについて
ウェットタイプのチェーンルブを塗布した後に余分なルブを拭き取るのはもったいないが、表面に浮いているルブは走り出せばあっという間に飛散してしまうし、飛び散ったルブが汚れの原因になるので拭き取ったほうがいい。
ワコーズのルブを拭き取るのがもったいなくて(だって高いし…)一晩じっくり染み込ませてから拭き取らずに走ったこともあったけど、結局飛び散ってホイールやスプロケットカバーを汚しただけだった。
チェーン清掃と注油の必要性の考察
シールチェーン、特にプレートだけではなくローラーなども含めてチェーン全体がメッキされたシールチェーンは清掃も注油も必要ないというなかなか過激な意見がある。
確かに最も潤滑が必要な部分であるピンとブッシュ(この2つが摩耗することでチェーンが伸びるらしい)はOリングによって密閉さたグリスで潤滑されているわけだから清掃も注油もたいして意味がない、もしくはOリングを痛めるので有害である、というのは一理ある。
また、強固なメッキが施され錆びることがほぼ無いのであれば清掃はまだしも注油の必要性はさらに減る。
ただ、本当に清掃も注油も必要ないメンテフリーならばチェーンメーカーも商品のウリとしてそれを宣伝するはずだがEK、D.I.D.、RKなど主要なメーカーのサイトを見た限りメッキされたシールチェーンはメンテン不要と謳っているメーカーは無かった。
また、メッキシールチェーンメンテナンスフリー説の反対意見の一つとしてスプロケとチェーンが噛み合う部分の潤滑のためにも清掃注油は必要という意見がある。
しかし、調べた限りその点に言及しているチェーンメーカーは存在しないので本当にそんな効果があるのか少々疑問。
噛み合う部分のオイルやグリスなんて走り出したらあっという間に遠心力と圧力で飛散してしまうしホコリや劣化したルブも噛み合う部分については弾き飛ばされサビが発生したとしてもすぐに削れてしまうだろう。
ちなみにチェーンの注油する個所と理由についてD.I.D.は下記のように説明している。
注油する場所は?
●外プレート内プレート間
シールリングの表面にチェーンルーブを浸透させ、劣化を防止します。
●内プレートローラー間
ローラーとブシュ間にルーブを浸透させ、摩耗、騒音を抑制します。
●仕上げに
ルーブを少量吹きかけたウエスを使って、余分なルーブを拭き取りながら、チェーンの表面に油膜を張り、ピンの先端とプレート表面を錆から保護します。D.I.D http://didmc.com/maintenace/ より
2019年10月1日参照
チェーンメーカーの言うことなので信憑性がある。
また、D.I.D.以外のチェーンメーカーもメンテナンス時の注油個所については同じ説明をしている(理由まで詳しく説明しているのはD.I.D.だけだった)。
Oリングの保護、シーリングされていないローラーとブッシュ間の潤滑、そして防錆のためにも注油は必要だと思う。
また、チェーンに着いた泥やホコリの除去や清掃せずに注油を繰り返すとルブがタールのように固まってチェーンやスプロケットまわりに張り付いてしまうので注油前の清掃も必要だと思う。
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