フロントタイヤをIRCのGP-21からツーリストへ交換したので備忘録も兼ねて書いておく。
装着後のファーストインプレッションはこちらの記事で。
交換前フロントタイヤの状況
ツルツルのフロントタイヤ。
スリップサインまで削れてしまっている。
フロントアクスルシャフトをユルメる
フロントアクスルシャフトの頭のサイズは17mmと19mm。
車載している工具でユルメてみる。
17mm側はKTCのストレートロングめがねレンチで。
19mm側はクニペックスの小型のプライヤーレンチでなんとかならないかと思ったが無理だった。頭を掴むにはつかめるが全長が12.5cmしか無いので抑えが効かない。
結局、17mm側はKTCのストレートショートめがねレンチ使うことに。
固くしまっていて手こずる。
ショートは全長18cm、ロングは全長28.5cmなのでどうしてもショートめがねのほうが回ってしまうのでナイロンバンドで固定。
手のひらが痛くならないようにロングメガネの方にタオルをあててぐっと体重かけて力を加えるとパキンと小気味のいい音がしてナットが緩んだ。
かなり力加えたのでナイロンバンドのプラ製のバックルが弾けないかヒヤヒヤした。
前回タイヤ交換時はトルクレンチ使って規定トルクでしめたはずだが走っているうちにしまったのだろうか?
ナットにレンチが噛んだあとがくっきり付いている。
ナットをレンチにはめたところ。角の部分にスペースがあって面で接触しているのがわかる。
面接触でナメづらいとKTCが謳うパワーフィットは伊達じゃない(もともとはスナップオンの特許技術らしいけど)。
たまに6角も12角も角に一番力がかかるからナメやすさはさほど変わらないみたいな話を聞くけど、信頼できるメーカーの面接触を謳う工具を使う場合は6角のほうが明らかにナメづらそうだ。
タイヤ交換作業
準備と道具
外はまだまだ暑いのでブルーシート(青くないけど)敷いてクーラー効かせた部屋の中で作業をすることに。
シートの上に100円ショップで買った車のフロアマットを敷いて作業したが、それでも薄かったのかフローリングが多少凹んでしまった。
次部屋の中で作業するときはダンボールなり敷こうか。もしくは角材でタイヤ交換用の井桁組むか。
タイヤ交換セット。
左から時計回りに新品のタイヤチューブとリムバンド、タルク(ベビーパウダー)、小分けのビードクリーム、大小タイヤレバー、そして大容量のビードクリーム。
大容量のビードクリームは1kg1,190円でモノタロウで購入。多分一生使い切らんだろうな。
50gとか小分けで買っても500円前後はするからタイヤ交換自分でするならどーんと買っておいて損は無いだろう。
スマフォのストップウォッチでタイムを測ってみる。
タイヤチューブの取り出し
まずは虫ゴム外して空気を抜く。
踏んづけてビードを落とす。タイヤ交換のために買った安全靴にやっと活躍の場が。
ホイールをタイヤの中に落としていく。
膝でビードを落としながらやると捗るが膝が痛いのでニーガードを装着。
片側が落ちたらチューブを取り出す。
点検と消耗品の交換
チューブの状態は悪くないがバルブがサビサビ。海岸線とか走ったせいだろうか。
片側が落ちたらあとは反対側もレバーを使ってホイールをタイヤの内側に落とす必要があるけど、フロントタイヤの場合は足使って力ずくでタイヤをホイールから外せる。
両手がふさがってるので参考写真はなし。
リムバンドは一見問題なさそうだが。
バルブのまわりは劣化が著しいので要交換といったところ。もっとも高いモノでもないしゴム製品は劣化が怖いから毎回交換してるけど。
ホイールの点検。スポークの頭が錆びてる。
バルブと反対側の位置はビードと接する部分に滑り止めのギザギザが無いんだが問題ないのだろうか。溶接したような跡があるからこの辺りでつないで円に加工しているのだろうがそのせいか。
錆止め錆落としに呉666注して磨いておく。
リムバンドにはよくなさそうだが余分な油分を拭き取って置けば問題ないだろう。
ついでにブラシでビードと接してる部分に溜まった汚れも取っておけば良かった。
新しいリムバンドをホイールに巻いて古いリムバンドと比較すると新しいほうが明らかに幅が広い。
メーカーの違いか古いほうが縮んだのか。
注文見直したらリムバンドが「ガッツクローム ハーレー汎用 リムバンド センターバルブ用 21インチ」とかなってた…。
なんか間違ってハーレー用の注文したらしい。まぁ特に問題なさそうだけど。
左が今回取り出したチューブ、右は前回GP-21に交換したときに取り出したチューブ。
チューブタイヤ交換時は毎回チューブも交換している。
前回交換時に取り出したチューブはパンク修理用に車載していた。
今回取り出したチューブのほうが劣化が少なそうだがバルブのサビが気になる。
パンク修理用のチューブは引き続き前々回のチューブを車載することに。
新旧タイヤ比較
見た感じGP-21よりもツーリストの方が幅が太い。
直径はGP-21がすり減っている分を考慮するとあまり変わらなそう。
チューブの交換とタイヤの取り付け
タイヤの内側にベビーパウダーをつける。
念のためチューブにもベビーパウダーつけておく。
チューブは軽く空気を入れて膨らませておく。
ビードクリームを車載用に買った容器に詰める。
塗布用のスポンジは車載用の容器に収まるように化粧用のスポンジをカットしたやつを使う。
側面と内側にもぬりぬり。
ケチらずたっぷりと。
まずは手でタイヤをぐぐっと押し込む。
このぐらい押し込めば手を離しても戻らない。
手で抑えながらレーバーを使ってタイヤをホイールにはめていく。
ツーリストは回転方向の指定があるのでブレーキディスクやらを参考にして回転方向を合わせる。
片側がハマったらチューブを入れる。
レバーでチューブを噛まないように軽く空気を入れてやる。
反対側をはめていく。
3本使いながらはめていく。2本でもできなくは無いが無理するとチューブ噛んだりビードを切ったりとろくなことにならないので焦らず慎重に。
フロントといえども最後の方は結構固い。力任せでレバーをこじらず回すように無理せずはめていく。
とはいえ最後の最後は結構力技だったり…。
ビード上げに手こずる
組み終わったら出先でのパンク修理を想定して手動で空気を入れてみる。
ビードが均一に上がらない…
一旦虫ゴムを外しブラックアンドデッカーのインフレータで空気を入れる。
3kgf弱程度空気を入れる。
……
…だめ、ビードがかなりずれて上がっている。
一旦空気を抜いて転がしたりバウンドさせたりしてしっかりとビードを揃える。
リムナットも外して再度空気を入れる。
随分ましになったがまだ若干ズレがある。
でもまぁこんなもんでいいか。
前回交換時はもっとずれがひどかったし。高速道路でハンドルぶれたりもしたけど…、タイヤのせいかわからんし…(多分ハンドガードとアドベンチャースクリーンと空気圧が低かったせい、多分…)。
今回の教訓:空気入れる前にビードの位置を整えておけ
タイヤ交換後の空気圧点検
空気圧を2kgf弱程度の状態で放置。
空気入とペンシル型でだいたい同じぐらいの空気圧を示している。
どっちも案外正確なのか?
もっと正確なはずの究極エアゲージは現在行方不明中…。
タイヤ交換にかかった時間
タイムは2時間12分、組み終わってからぼーっとしてた時間もあるので正味の作業時間は2時間ぐらいか。
写真撮ったりしながらとはいえかかり過ぎ。
ホイールの車体からの取り外しと取り付け作業も合わせたら3時間ぐらいかかりそう。
出先でこんなことしてたら日が暮れちまうな。
飯食ったあとに空気圧測っても変わりなかったので空気漏れはなさそう。
タイヤを車体に取り付け
アクスルシャフトの洗浄とホイールのグリスアップ
組付け前にアクスルシャフト一式を洗浄しておく。
ホイールのオイルシールはまだ大丈夫そう。
古いグリスをしっかり取り除きたいけどパーツクリーナーを使うとベアリング内のグリスを溶してしまう可能性があるからウエスで拭くだけにする。
指突っ込んでグリグリやるとちゃんと回るのでベアリングも大丈夫そう。
アクスルシャフトをグリスアップ。
カラーにもグリスを塗り込んどく。
ホイール一式を車体へ組み込むとき毎度カラーの取り付けに苦労する。
フロントはリアに比べれば軽いけど手で持ち上げて微調整できるほど軽くもないので足の甲をタイヤ下に差し込んで足首でくいくいっと調整しつつ穴を揃えてアクスルシャフトを差し込む。
フロントアクスルシャフトの締め付けトルクは85N。
80N、85Nの二回に分けてトルクレンチで締め付けた。
はみ出すグリス。
アクスルシャフトにグリスをたっぷりつけるか少しだけつけるかで色々意見があるようだ。
タップリつける派は防水、防錆のためにタップリつける。
必要最小限に少しだけ付ける派はアクスルシャフトは潤滑する必要はないからタップリつけても無駄、それにグリスのつけ過ぎはホコリを呼ぶ。
って考えがそれぞれ多い気がする。
俺はたっぷり付ける派の意見を取り入れてアクスルシャフトはたっぷりグリスアップしてきた。
海岸線を走った影響と思われるサビがそこかしこにでてきている状態だがアクスルシャフトはフロントもリアもサビとは無縁なのでタップリとグリスアップした意味はあったかな?
フロントかリアの片方だけグリスの量を最小限にして海岸線走れば結果が出ると思うが万が一錆びたら嫌なので今後もアクスルシャフトはたっぷりとグリスアップしていこうと思う(アクスルシャフトが錆びるのは電蝕のせいという話もあるので海岸線は関係ないかもしれないが)。
組付け完了
泥除けとのクリアランスも大丈夫そう。
早速テストランにでかけたけどインプレッションは次回に。
現状のパンク修理用車載ツール
以前からの変更はアクスルシャフトユルメるためのスパナはKTCのストレートショートめがねとストレートメロングめがね組み合わせに。リアの22mm側はモーションプロのコンボレバーで。
ビードクリームの小分け容器の交換とベビーパウダーを追加。ベビーパウダー車載しているという人は見たこと無いけど大して重くも無いので念のため。
メガネレンチの組み合わせで今回フロントのアクスルユルメるのに手こずったから出先でトラブった時にアクスルシャフトのナットユルメられるかちょっと自信ない。
リアはストレートショートとコンボレバーの組み合わせだとユルメられなくてストレートロングとコンボレバーの組み合わせだとしめた直後はユルメられた。
んが、時間と距離乗った後だとどうなるかちょっと心配。
どっちも締め付けトルクは85Nで変わらんし大丈夫か?
とりあえず次回リア交換時は車載工具でユルメられるか試さないとだ。
締め付けトルク変わらないならリアとフロントのアクスルシャフトの頭のサイズ統一してほしいものだ。
そうすればストレートショートめがねを車載する必要がなくなるのだが。
前回リアタイヤ交換したときはアルミ製のコンボレバーがボロボロになったが今回はほぼ無傷。
リアとフロントじゃ勝手がかなり異なるが、多少はタイヤレバーの扱いに慣れてきたかな。
走行後のインプレッションは後日別記事で。
今回活躍したアイテム
下記リンクから買ってもらえるとサイト運営費(主にサーバ代)の足しになるのでよかったら。
IRC TOURIST フロントリアのような劇的なグリップの向上や振動の吸収などは感じられ無かった。
ただその分オンロードでネガな部分も少ない。
フロントタイヤもツーリストに交換してからオフロードでの転倒が減った気がするし燃費や耐久性も悪くなさそうなので次回のフロントタイヤ交換時もツーリストにすると思う。
SIGNET ビードクリーム 1KG個人的に好きな工具ブランドであるSIGNETのビードワックス1kg。
小分けにされた数十グラムのビードワックスでも数百円はするので自分でタイヤ交換するなら1kgまとめて買ったほうがお得だと思う。
SIGNETは名前だけのOEMだろうけど(SIGNETは工具も基本OEMらしい)なじみのあるブランドだとちょっと安心。
IRCのフロンタイヤ用チューブとリムバンド今回は気分と値段でなんとなくIRCのチューブとリムバンドを選択。
その時にブリヂストンやダンロップと比べて安いやつを買ったらいいと思うが、安いやつは製造日が古かったりすることもあるらしいので注意したほうがいいと思う。
間違ってハーレー用の買ってしまったが正しくはこっち。
リムバンドは高いもんじゃないしゴム製品は劣化によるトラブルが怖いから毎回交換している。
短くコンパクトで車載にぴったりだけどアクスルシャフトを回すにはそうとうな腕力か体重乗せて踏んづけたりする技術や度胸が必要だと思う。
全長28.5cmで平均的な日本人の男がセローのアクスルシャフト回すにはちょうどいい長さだと思う。
コンパクトな2本組レバー。
本来は自転車用のレーバーなんでそこそこ軽くてコンパクト。
軽いと言っても鉄製なので結構丈夫、フロントタイヤならこのレバーだけで交換できた。
リアの交換には力不足だと思うけどビードキーパーの代わりになるからでかいオートバイ用のタイヤレバー2本持つよりも2本組のコイツとオートバイ用1本のほうが軽くてコンパクトで作業が捗ると思う。
メガネレンチとコンビになっているので持ってく道具を減らせる。
セローのリアアクスル用に22mmのボックスレンチが付いたやつを車載している。
アルミ製なのでトピークのレバーよりも軽かったりする。
ただ、アルミなので傷が付きやすく先端のへらの部分が肉厚で作業性は良くない。
レンチの形状が六角なのはナメづらそうで良い。
初めてリアタイヤを交換した後はレバーが傷だらけになっていた。
へらの厚みについては鉄よりも剛性が低いアルミを使っているためへらの部分を薄く作れないんだと思う。
トピークのレバーと組み合わせればへらの厚みについてはカバーできた。
傷については俺が下手なせいもあるだろうな。コイツは上級者向けのレバーなのかもしれない。
虫回し付きのバルブキャップ。
ツーリング中のパンク修理を想定して付けたけど小さくて使いやすいので通常のタイヤ交換時にも便利。
タイヤ交換時に虫回しを探しがちな人にもおすすめ。
エーモン ペンシル型エアゲージコンパクトなので車載にピッタリ。
安い割には意外と正確かも?
後日のインプレッション
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